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「されど愛し」
大神×ロベリア

黄緑作


ひさびさ黄緑の大ロベ新作
お酒は2人には良く似合うね。







「全く、揃いも揃って何でこんな男が良いのかね。」
ロベリアは、月を日本酒に映しながらしみじみとそう言った。

ロベリアに酒に付き合えと言われ、帝劇の屋根の上で月を見ながら酒を呑み始めたのが、一時間程前。
他愛もない事を話していたらふと会話が途切れ、ジッとこちらを黙って見たと思ったら、この言い草。
酔っているとはいえ、少し酷くないだろうか。
「お前なぁ……。本人を目の前にそういう事言うなよ。」
「陰口より良いだろ。」
窘めるものの効果は無く、ロベリアはクツクツと笑いながら杯の中の酒を呷った。
「戦闘以外は抜けてるし、馬鹿みたいにお人好しだし、頑固者だし。それなのにやたらモテる。全く、アタシもとんだ男に捕まったもんだ。」
肩を竦めながら俺をけなす。
確かに恋愛事に関しては反論する事が出来る筈も無いし、間が抜けた行動も……まぁ、たまにはしたりもする。
だから、その辺に関してはただひたすら甘受するしかない。
だが、相手がそう来るのなら、こちらとて言いたい事はある。
「…なら言わせて貰うけど……」
「あぁ?」
「ロベリアは盗みは働くし、性格は攻撃的だし、スリルを楽しむ癖がある。それに、他人をからかって遊ぶのが好きだろ。良くないぞ、そういうのは。」
指折り数えて説教をすると、ロベリアはヒクリと顔を引きつらせる。
「随分と言ってくれるじゃないか。」
「ロベリア程じゃ無いさ。」
軽口に多少の嫌味を込めて応戦すると、ロベリアは顔をしかめて乱暴に酒を杯に注いだ。
「でも…」
杯をまた煽ろうとするロベリアの手を止めて、強引に口付けた。
ロベリアは驚いたように体を強張らせたが、抵抗する様子は無い。
それを同意として、そのまま舌を絡ませる。
酔っている為か絡ませ合う舌が熱い。
口付けと、互いの呑んだ酒の香りに酔いそうになりながら、そっと唇を離した。
「それでも俺のパートナーは、お前以外考えられないんだけどな。」
欠点は承知の上。
それでも愛しい。
そう思える相手が居るのが幸せだ。

そう思いながら微笑むと、ロベリアの口からは大きなため息が漏れた。
「…っとに、アンタは。善人面のくせに質が悪いな。」
「そうか?でも、お前にはこの位の男が丁度良いだろ?」
「何言ってんだ。馬鹿だからか?」
ロベリアは鼻で笑いながら、今度はロベリアの方から口付けてきた。
文句を言いながらも否定はされなかった事に幸せを感じながら、口付けに応える。


口付けは苦い酒の味な筈なのに、何故か甘いと感じた。
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