「白く桜色」
孫策×大喬
ほのぼのラブなお話
蒼作
2008年第1号作品♪
孫策×大喬
ほのぼのラブなお話
蒼作
2008年第1号作品♪
ふと気付いて窓の外へと視線を向ければ、白い雪が舞い始めていた。
席を立ち、部屋から露台へと出る。
そっと手を差し出せば、其処に雪が舞い落ち、体温で溶けて消えて行った。
視線を上げ空を見上げてみたら、ひらひらと舞う雪が美しく、自然と笑みが零れ。
そして、ゆっくりと瞳を閉じた。
ひらひら。ひらひら。
舞うのは、桜か雪か。
否、その両方だった。
淡い桜色に染まる見上げた空から落ちてくる白い冷たい雪。
とても神秘的で、とても美しい世界。
吐いた息が少し白い。
気分に任せて出てきてしまったので、薄着だった事に今気付いた。
肩を軽く抱いたら、ふわりと温もりが落ちる。
「………?」
背後を振り返るように見上げたら其処に優しい笑顔が在った。
「ったく、何て格好で出てきてんだ?大喬」
笑顔と同じ優しい言葉に、大喬は微笑んだ。
「すみません、つい」
そう言って、孫策の温もりが残っているマントを抱き寄せる。
とても暖かくて、軽くそれで頬を撫でる。
「ま、しかたねぇか。確かに、珍しいし……綺麗だしな」
そっと大喬に手を伸ばし後ろから抱きしめれば、孫策も空を見上げる。
「はい」
大喬は頷いて、孫策の胸に凭れる。其処は何よりも安心できる場所。
「とりあえず、もう少しだけだぜ?お前が風邪引いちまう」
そう、孫策はくくっと喉で笑う。
「大丈夫です。伯符様が暖かいから」
そう、大喬はくすくすと笑った。
桜舞い雪降る其処で、二人は笑う。
ゆっくりと瞳を開ける。
差し出したままだった手の指先が少し冷えた。
胸元に引き戻し軽くさする。
息も白い。
と、
「――大喬?」
己を呼ぶ声が聞こえる。
大喬はやんわりと微笑み、
「はい。伯符様」
自分の名を呼んでくれる愛しい人に返事を返した。
席を立ち、部屋から露台へと出る。
そっと手を差し出せば、其処に雪が舞い落ち、体温で溶けて消えて行った。
視線を上げ空を見上げてみたら、ひらひらと舞う雪が美しく、自然と笑みが零れ。
そして、ゆっくりと瞳を閉じた。
ひらひら。ひらひら。
舞うのは、桜か雪か。
否、その両方だった。
淡い桜色に染まる見上げた空から落ちてくる白い冷たい雪。
とても神秘的で、とても美しい世界。
吐いた息が少し白い。
気分に任せて出てきてしまったので、薄着だった事に今気付いた。
肩を軽く抱いたら、ふわりと温もりが落ちる。
「………?」
背後を振り返るように見上げたら其処に優しい笑顔が在った。
「ったく、何て格好で出てきてんだ?大喬」
笑顔と同じ優しい言葉に、大喬は微笑んだ。
「すみません、つい」
そう言って、孫策の温もりが残っているマントを抱き寄せる。
とても暖かくて、軽くそれで頬を撫でる。
「ま、しかたねぇか。確かに、珍しいし……綺麗だしな」
そっと大喬に手を伸ばし後ろから抱きしめれば、孫策も空を見上げる。
「はい」
大喬は頷いて、孫策の胸に凭れる。其処は何よりも安心できる場所。
「とりあえず、もう少しだけだぜ?お前が風邪引いちまう」
そう、孫策はくくっと喉で笑う。
「大丈夫です。伯符様が暖かいから」
そう、大喬はくすくすと笑った。
桜舞い雪降る其処で、二人は笑う。
ゆっくりと瞳を開ける。
差し出したままだった手の指先が少し冷えた。
胸元に引き戻し軽くさする。
息も白い。
と、
「――大喬?」
己を呼ぶ声が聞こえる。
大喬はやんわりと微笑み、
「はい。伯符様」
自分の名を呼んでくれる愛しい人に返事を返した。
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