10[この笑顔でいつまできみをはぐらかせるのでしょうか]
すみれ
蒼作
すみれ
蒼作
「では、中尉。おやすみなさいませ」
そう言って笑顔で別れた。部屋まで送ってくれると言う申し出をやんわりと断り、独り部屋への道を進む。花組メンバーの部屋のネームプレートを見ながら。
自分の部屋の前。すみれと書かれたネームプレートを見てそっと触れた。そして、扉を開き薄ぐらい室内へと。
部屋へ入り、明かりも点けずにベットへと腰を下ろした。
上手く笑えているかしら。そんな事を思った。いえ、私はトップスターの女優。出来てないはずがない。
けれどその後、自嘲気味に笑う。
隊長であるあの人が気付いていないはずもない。それでも、何も言って来ないのは、私を思ってくれているからこそ。
だから、だからこそ私は笑うのです。最後のその瞬間まで。
皆を貴方を騙そうとするのです。
[この笑顔でいつまできみをはぐらかせるのでしょうか]
そう言って笑顔で別れた。部屋まで送ってくれると言う申し出をやんわりと断り、独り部屋への道を進む。花組メンバーの部屋のネームプレートを見ながら。
自分の部屋の前。すみれと書かれたネームプレートを見てそっと触れた。そして、扉を開き薄ぐらい室内へと。
部屋へ入り、明かりも点けずにベットへと腰を下ろした。
上手く笑えているかしら。そんな事を思った。いえ、私はトップスターの女優。出来てないはずがない。
けれどその後、自嘲気味に笑う。
隊長であるあの人が気付いていないはずもない。それでも、何も言って来ないのは、私を思ってくれているからこそ。
だから、だからこそ私は笑うのです。最後のその瞬間まで。
皆を貴方を騙そうとするのです。
[この笑顔でいつまできみをはぐらかせるのでしょうか]
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