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「泡沫の約束」
聖(新次郎の前世)

13[約束をしよう、それはとてもはかないものかもしれないけど]

黄緑作

泡沫の約束

「僕の故郷は山に囲まれていて、本当に何も無い所なんです。町も遠くて、薪を売りに行くのにも2日もかかる……本当に辺境の村なんです。」

自分の愛する故郷を思い出しながら、彼女に話した。

「でも、川の水は澄んでいて綺麗で魚もいっぱい居ますし、村の人々も穏やかで優しい人ばかりなんですよ。きっと、あなたも気に入る。」

信長を倒すために旅に出て、もう戻れないかもしれないと覚悟をしながら離れた故郷。

村の皆は元気だろうか。凄く、懐かしい。

あぁ、そういえば山の外れに小さな花畑もあった。

其処に連れて行ったら、彼女は喜んでくれるだろうか。

「随分と素敵な所なんでしょうね。私も行ってみたいです。」

「いつか、一緒に行きましょう。二人で、一緒に。」

そう言うと、今まで明るい笑顔だった彼女の表情が翳った。

これから先の、未来を思って。

「………そうですね。全てが、終わりましたら。」

戦い続ける日々。

明日すら知れない身で約束なんて、儚いものかもしれない。

それでも。

「約束、です。」

小指を彼女の方に差し出すと、彼女は憂いを含んだ笑顔のまま小指を絡めた。

 


 
[
約束をしよう、それはとてもはかないものかもしれないけど]

 

 

愚かだと笑えば良い。

でも未来への希望がなければ、一歩だって前へ進めない。

 

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