「孤立無援のラブゲーム」
ロベリア
18[あなたという人が、自分だけのものになればいいのに]
黄緑作
ロベリア
18[あなたという人が、自分だけのものになればいいのに]
黄緑作
孤立無援のラブゲーム
ロベリアは船の甲板から海を眺めた。
目的の島国まで後少しでつくらしいが、まだ陸地は見えてこない。
だが、かの地に着いた後の一騒動起きそうな予感に気持が湧き立つ。
心の中でそんな物騒な事を考えながら、人の悪い笑みを浮かべた。
今から向かう先は帝国華激団の縄張り。
その上周りはライバルだらけときている。
一方アタシは異邦人の上に孤立無援。
圧倒的に不利な状況。
(でも…)
それでも、負ける気も負けるつもりはない。
むしろ、この位のハンデで丁度いいくらいだ。
何といってもアタシは泥棒。盗むのが仕事。
男の心一つ奪えないでどうする?
「覚悟しておけよ」
ライバル達。そして、隊長。
不敵に言い放ったそのとき、ようやく目的の島国が小さく見えてきた。
さぁ、ゲームのはじまりだ。
[あなたという人が、自分だけのものになればいいのに]
せいぜい、楽しませてもらうよ。
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