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「眠る温もり」
孫策×大喬

軍議を終えた孫策のお話

蒼作

「眠る温もり」


軍議を終えて、廊下を歩いていた時。
ある部屋に明かりが灯っている事に気付いた。

「入るぞ」

その部屋の前。
軽く声を掛けて室内へと入る。
室内には仄な甘い香と、彼女の姿が在った。

「まだ、起きていたのか?」

孫策は、明かりの側で縫い物をする大喬を優しげに見つめた。

「え?もうそんな時間ですか?」

夜はだいぶふけていた。縫い物に集中し過ぎていたせいか、時間の経過も忘れていたようだ。
そんな大喬らしさに、孫策は思わず声を立てて笑ってしまう。

「はっ、伯符様っ」

恥ずかしげに頬を染める大喬を見て、可愛いと思いながら手を伸ばす。
指先が大喬の頬に触れる。

「しっかり睡眠を取れ。縫い物何て明日もできるだろ」
「すみません。つい、夢中に…」

触れてきた手に、大喬は擦り寄る様に頬を預ける。
孫策は受け止めてくれた。

「もう、眠ります。伯符様こそ、ちゃんと睡眠を取って下さいませ」

労る様な視線を大喬は孫策へと投げ掛ける。

「あぁ、そうする」

そう言って、孫策は大喬に触れていた手を引き戻す。
大喬はその手を名残惜しそうに見つめたが、引きはがす様に視線を外して、縫い物の片付けを始める。

ふと、大喬が視線をあげた。
なにやら自分の寝台に孫策が寝転がっていではないか。

「此処で寝てく。来い、大喬」

ぽむぽむと寝台を叩きながら孫策は大喬へと手を伸ばす。
大喬は数度瞬いてからクスクスと笑い、はいと言い片付けを手早く済ませ孫策の隣へと収まった。
孫策は満足そうに笑うと大喬を抱きしめて眼を閉じる。
大喬はまるで子供の様だと孫策の寝顔を見てから微笑んで自らも瞳を閉じた。



その温もりは愛しさに――。


2007.04.14

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